今回は、梅雨入り前の過ごしやすい時期に訪れたいと思っていた「旧福知山線廃線敷散策コース」へ行って来ました。
新緑の季節、長距離かつ長時間の散策で疲れはしましたが、良いリフレッシュになりました。その模様について、記載させて頂きます。
このコースを散策しようと思った動機
今回散策した「旧福知山線廃線敷散策コース」は、私が子供の頃、生まれ故郷の丹波から大阪へ行く時に利用していた福知山線の路線で、子供心にトンネルを出たり入ったりしながら車窓を流れる武庫川渓谷の景観が強く記憶に残っており、そのルートの景観を、もう一度、体験したいと思ったのが、今回の散策動機になります。
今回の散策コース
今回の散策コースは、JR大阪駅から宝塚線新三田行きの各駅停車に乗り「生瀬(なまぜ)駅」で下車し、徒歩で15分程度歩き今回の旧福知山線廃線敷散策コースのスタート地点に到着後、旧福知山線の汽車が走行していたルートを、徒歩で2時間30分程度歩き武田尾駅まで散策するコースとなっています。
スタート地点の風景
今回の散策ルートのスタート地点に立つと、これから始まる冒険を予感させるようなワクワクする景色が広がっていました。
道は未舗装で、田舎の畦道を連想させ、歩を進めると朽ち果てた線路の枕木が姿を現し、路面にはかつて線路に敷き詰められていた枕木石が出現し、周りは草木が生い茂り、まるで千と千尋のトンネルを抜けると別世界って感じを体験できそうな雰囲気を醸し出していました。
スタートすると、たちまち絶景が、そして一つ目のトンネルを目指して
廃線跡ルートをスタートすると、たちまち絶景が広がりだし、懐かしさや、よくこんな所に線路を敷設したなって驚きも湧いてきました。ルートの右側の崖下には、大きな岩がゴツゴツと転がる武庫川が流れ、周りの山々は新緑に包まれ、その景色に圧倒されながら、一つ目のトンネルを目指し歩き続けました。
鉄道トンネル内の散策を初体験
暫く、散策道の左側を流れる武庫川渓谷の絶景に感動しながら砂利道を進むと、突然、周りが木々で覆われ、入り口がレンガのような形の石で固められた古びたトンネルが見えて来ました。
そのトンネルの前に立った第一印象は、ここに入って大丈夫って不安になるような雰囲気を醸し出していました。っていうのも、トンネル内は電灯が付いておらず、中は真っ暗なのです。その真っ暗のトンネルの中を砂利道が続いているのです。入り口からは出口の明かりも見えません。もう、異次元の世界としか思えませんでした・・・。
そうは言っても、今更引き返すわけにもいかず、リュックから電灯を取り出し、足元を照らしながら前へ前へと歩を進めました。トンネル内はヒンヤリしており、途中から朽ち果てた枕木が、等間隔に残っていたり、電灯が無いと枕木や枕木石に躓いて転びそうな探検気分を彷彿とさせるトンネル内となっていました。
そんなトンネル内を暫く歩き続けると、出口の明かりが見えて来て、トンネルを抜けると入る前に広がっていた景色と同様の武庫川渓谷と新緑の木々に覆われた散策ルートが続いていました。
次は鉄橋を目指して
トンネルを二つ抜けても、ゴールはまだまだ先で、3つ目と4つ目のトンネルの間を流れる武庫川にかかっている鉄橋を目指し散策を続けました。この間、朽ち果てた枕木と慣れない砂利敷きの散策道を足を取られながら歩き続けると疲労も蓄積されてくるので、休憩用に置かれた木の板や大きな石の上に座り水分補給やクッキーを食べながら、身体を休めつつ目指す鉄橋へと歩を進めました。
この辺りに差し掛かると、私より後から散策をスタートした方々に追い越されたり、ランニングをしている強者に遭遇したり、お父さんと一緒に来ている元気な幼児の兄妹に抜かれたりと、自身の体力の衰えを痛感しながらの散策となりました。幼児二人は、途中走り回りながら蝶を追ったりと元気に散策を楽しんでいました。
実は、大した下調べもせずに来た散策なので、3つ目のトンネルに到着した時、このトンネルを抜けた先に鉄橋が掛かっているとは知りませんでした。そんな感覚で暗いトンネル内を電灯で照らしながら歩き続け、出口の光が見えてくると、何やら今までの光景とは異なったオレンジ色の構造物が見えて来ました。そして、その構造物が何かを確かめるように歩を進めると、それが鉄橋だと言う事が判明しました。さらに歩を進めトンネルを抜けると、そこには、眼下に武庫川が流れ、その上に鉄橋が掛けられており、その鉄橋を渡った先に、また次のトンネルがあるというアドベンチャー感満載のルートになっていました。
鉄橋を渡っている時は、非常にスリリングで、足下が透明素材になっていたら、さぞかし怖いだろうなと想像しながら、渡っていきました。その間、両脇には、新緑の武庫川渓谷が続いており、美しい光景が広がっていました。錆びたオレンジ色の鉄橋と木々の深緑と渓谷を流れる川の色と岩の色が、美しく調和している光景が非常に印象に残りました。
ゴールの武田尾温泉を目指して
鉄橋を渡りトンネルを抜けると、いよいよゴールの武田尾温泉に向けて歩を進める事になります。ゴールに到着するまでには、後2つトンネルがあり、今度は武庫川渓谷を左に眺めながらの散策になります。
この辺りまで来ると、疲れもピークに達しており、休憩場所での休憩を繰り返しながらの散策になりました。散策時間も開始してから2時間以上経過しているので、いたる所の休憩スペースで持参したお弁当を食べている光景を見かけるようになって来ました。桜の季節には、綺麗だろうと思われる広場では、武庫川の河原に続く遊歩道もあり、その手前の広場では、道中元気に蝶を追いかけていた親子連れも、仲良くお弁当を食べていました。実はこの子供達には、途中の休憩時にクッキーを食べていた時、ガン見されました。あの時、あげておけば良かった・・・。
旧福知山線廃線敷散策コースを体験して(まとめ)
今回の散策を終え感じたことは、20代前半まで利用していた路線を散策出来た事を非常に懐かしくかつ嬉しく思いました。
散策を計画されている方々には、天候の良い日を選び、服装や靴等しっかり準備をして散策される事をお勧めします。日差しは木々が生い茂っているので、木洩れ日が気持ち良く感じられます。
ただ、トンネルに電灯が無いので、懐中電灯は必須装備となります。さらには、水分補給も必須になります。出来れば、お弁当やお菓子類も持参される事をお勧めします。それらの装備を整え散策されると、非常に思い出に残る散策コースになる事、間違いなしだと思います。
今回、思い付きで出かけた散策でしたが、散策されている方々は、老若男女様々な方々が散策されており、非常に思い出に残る一日となりました。
そうそう、このコースの散策中は、スマホの電波が届いていていません。それと。コースの途中にトイレが無いので、注意が必要です。(トイレは見つけられなかっただけかもですが・・・。)