今回は、リモートワーク下での消耗品購入ルールについて、触れていきたいと思います。
リモートワーク下での消耗品管理は、必要な消耗品が有るのか無いのか、いくら有るのか、何処にあるのかなど、従来の完全出社時とほぼ同様の可視化が必要になります。それをどのように実現させるかが重要になります。
リモートワーク開始前の状況
この頃は、紙資料ベースの仕事がメインだったので、筆記用具、付箋、ハサミ、のり、ノート、クリップ等など、ありとあらゆる消耗品を揃えていました。それも、購入品目のルールもなく、現在有る物が無くなると補充するような緩い基準でした。
更には、新しい商品が発売され便利そうならそれがさらに増えるような感じでした。
リモートワークを開始して明らかになった事
リモートワークを開始して最初に気づいた事は、仕事の方法が紙資料からファイル資料に変わったことによる変化でした。具体的には、下記の通りとなります。
必要な物とそうでない物が明確に
新型コロナウイルス感染症対策として、急にリモートワークが始まったため、バタバタと準備を進め、取り敢えず必要となると思われた筆記用具(フリクションペン三色(黒・青・赤)、ルーズリーフノート)と単三と単四電池数本を持ち帰り、リモートワークを開始しました。そうこうしながら、数ヶ月リモートワークを続けていたところ、持ち帰った消耗品さえあれば、何不自由なく作業を続けられる事に気づきました。それと同時に、リモートワークをメインに仕事をする場合、必要となる消耗品とそれ以外の消耗品の識別が明確に出来る事にも気付きました。
その結果を踏まえ、消耗品収納ケースを良く使う消耗品とそれ以外の消耗品に区分けして収納し、収納場所も良く使うものを便利な場所に置き、それ以外の物を収納ケースの下段に置くようにし、利便性の改善を図りました。
消耗品購入額の大幅な低減
リモートワークの開始で、必要となる消耗品が限られてきた事により、消耗品の購入額が大幅に低減しました。これは、リモートワークの大きな副次効果だと思います。
リモートワーク定着後の課題及び解決方法
上記リモートワークの開始により生じた効果を享受した結果、新たな課題も見えて来ました。それは、下記の通りです。
必要な消耗品と不必要な消耗品の明確化
リモートワークを始めた事により、良く使う消耗品とそれ以外の区分は明確になったのですが、月に数度リモートワークでは不可能な仕事をするために出社する必要もあり、リモートワーク下でも揃えておく必要がある消耗品とそれ以外の消耗品との区分けが必要になりました。
理由は、それを明確にしないと本当に補充が必要な消耗品が特定できないからです。
必要数と購入タイミングの把握
上記の区分けを前提にして、何をいつどれくらい補充すれば良いのかを決める為、現在数を把握する必要と保有数を決める必要があります。その為に、過去の補充実績=必要な物=使用数とみなし、この条件に合致する物をリスト化し、消耗品棚に保管するようにしました。
その上で、過去の購入数及び現在在庫数を参考にし、補充が必要となる最低在庫数と補充する場合の最高在庫数と現在在庫数欄をリストに作り、出社時に現在在庫数を確認することにより、在庫数を把握し、購入のタイミング及び数量を自動的に把握できるようにしました。
消耗品保管リストの記載内容及び効果
リモートワーク下でも、消耗品在庫数が可視化できるよう、「置き場所」「品名」「最小保有数」「最大保有数」「現在在庫数」が分かるリストをエクセルで作成し、共有フォルダーに格納する事により、可視化しました。
これにより、使用する人は、自分が必要な消耗品がいくつ有るのかが可視化され、購入する側は、何をいつどれだけ購入すれば良いかが可視化できるようになりました。
在庫補充ルールは、現在在庫数が最小保有数を下回った時、最大保有数までの差分を購入するルールにしました。これにより、いつ何をどれだけ買えば良いかが可視化され、誰でも行える定型業務になりました。
棚番号 | 品 名 | 最小保有数 | 最大保有数 | 現在在庫数 | 備 考 |
1 | A消耗品 | ○個 | ○○個 | ○個 | |
2 | B消耗品 | △個 | △△個 | △個 | |
3 | C消耗品 | □個 | □□個 | □□個 |
まとめ
前述のとおり、リモートワーク下では、可視化が非常に大事になります。理由は明らかで、今まで当たり前のように享受できていた事が、職場に出なくなったか事により、当たり前では無くなるからです。
その解決策として、ありとあらゆる「もの」を可能な限り可視化させる仕組みの変更が必要になります。これを怠ると、リモートワークが快適でなくなり、結果、リモートワークの否定につながり、出社回帰につながるのだと思います。人によっては、出社向きな人もおられるので、それはそれで良いと思うのですが、出社かリモートワークかの判別とは別に、今後の仕事の進め方や仕組みを想定した時、どちらの働き方を選択しても問題無い仕組みを構築しておくことは必要と考えております。